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2016.07.28 (Thu)

ぱすてるふぁみりぃ

コミコの『パステル家族』が好きです。
『夏の思い出の回』で好きになりました。
それまで人生でずっと感じていたこと、
自分の中で何度か思っていたこと、
何回も言葉にしたけれど上手くできなかったこと、
それを改めて良いお話として読んで胸に落とせたから。

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SAIを使い始めて約8年。

ついに筆ツールを使いこなすことを覚えたかもしれない・w・(



追記からぽえむが炸裂します!
暗くはないはずですが頭おかしいので、するー推奨。

【More・・・】




やっぱり悪かったのは私だ。
初めから、間違えていたのは私だった。

決定的に一線を越えたところじゃない。
告白した日でもじゃない。
あなたを好きになった時ですらない。

ちょうど10年前の夏だ。

私はあの夏、髪を切るべきだった。

くだらない精神的な話だと他人は笑うでしょう。
でも私にとっては重要な意味があった。
やり遂げなければならない儀式だった。
神妙に執り行うべきだったんだ。


だって私は朝の光を感じていた。


ずっと布団にくるまって目を閉じていた。
現実が大嫌いだった。
いつまでも夢を見ていたかった。
でも生きていくためには、いつか目覚めなければいけないと分かっていて、
それならばと目覚める時を決めていた。
せめて期限のぎりぎりまで、どっぷり夢に使っていたかった。

この世は地獄だと思っていた。
良いことなんて一つもないと思っていた。
ただ、一つでいいから光がほしいと思っていた。

タイムリミットが来た。
目覚まし時計が鳴った。
おそるおそる布団から手を伸ばしてアラームを止めた。
そのとき、朝の陽射しを浴びたんだ。

長い長い夢をみたあとで、
そこにはたしかに愛があった。

いやいやながらに目覚めてみれば、
そこに用意されていた現実は、
長いあいだ見続けていた夢よりも、
はるかに素晴らしかったんだ。


うれしかったんだ。
びっくりしたんだ。
息もつけなかったんだ。
幸せで胸がいっぱいで。


だから、布団から出られなかった。

目は覚めたのに。
私がいるべきここは地獄ではない可能性を見たのに。
素晴らしい現実がさしだされたのに。
神様とか世界とか周りにいてくれる人々とか生きてきた時間とか全てに感謝したのに。

私は布団から出なかった。
その結果があのざまだったのだ。


私はあの夏、髪を切るべきだった。
毎日毎月、少しずつ伸ばしながら、刻んできた願いは成就したのだから。
そして新しい毎日を刻み始めるべきだった。
願いの叶った世界で生きる日々を刻むべきだった。


中途半端のままでいたから、全てが中途半端になった。
その結果がこれまでだったのだ。


だがしかし、私は知っている。
何度でもやり直せることを。
そして私は既に、やり直しはじめていた。
ぼんやりとだけど理解していた。
自分が悪いことは分かっていた。


だから、一度髪を切った。
随分遅くなったから、もう何の意味も成さなくなってしまっていたけど。
新しい願いをこめてもう一度伸ばした。
「この髪がまた同じくらい伸びた頃には、今度こそ幸せになれますように」。

そうして私は今、ここに立っている。

時は満ちた。

満ちたと感じる今がその時だ。

今度こそ私は切るべき時を逃さない。
変わらないために変わり続ける、たしかな前進をはじめられる。

そう、何もかも無駄じゃなかった。
全てを失ってただ泣き暮らした数年間でさえ。
ここに繋がるためにあったんだ。
確信を持って言えるよ。


私がここへ戻ってこれたのは、多くの人やもののおかげだけれど、
なかでも一番はあなただね。

どん底で出逢ったあなたの無邪気さに救われた。
甘ったれなあなたを思う存分甘やかしてあげることで、救われていたのは私の方だ。

よく「失恋の傷を癒すには新しい恋がいちばん」というけれど。
それはきっと、心の距離の近い誰かが必要だから。
傷の手当てをするには近づかないといけないものね。
だから、一般的に最も心の距離が近いはずの『恋人』という存在を得るのが特効薬になるんだろう。

私の場合は、あなたと、ある意味で恋人よりも近い距離になれたのがよかったみたい。
べったべたのどろっどろにくっついて、むしろ甘えていたのは私の方だ。

そのせいであなたを傷つけることだけが怖かった。

これまでの経験上、私は他人に夢を見せてしまうのが得意だ。
言動も何もかも、そういう体質なんだ。
夢を見るには相当な覚悟が必要で、叶えるためには努力と運が必要になるのに。
だから私なんぞと安易に親しくなったせいで、あなたが十分な覚悟もないまま身の丈に合わない夢を見てしまって、必要なだけの努力と運も得られずに、心が折れてしまったら。
あなたまで堕ちてしまったらどうしようかと不安だった。

でも違ったね。
あなたはそんな軟弱じゃなかった。
堕ちるどころか、もう一度、私に光を見せてくれたね。

「努力は実る」
「一途な想いは報われる」
いつだってそうじゃないんだ。
ただ、やってみなければ0%なんだ。
努力することで実る確率はあがる。
一途に想うことで報われる確率はあがる。
そして、いつか、全てじゃなくても、叶うものはきっとある。

ただ、この方程式を信じるためには、成功体験が必要なんだ。

どんな小さなことでもいい。
しょーもないことでいい。
上手くいった経験がないと、この方程式は信じられない。


あの時、私の心も折れかけていたんだ。
情けないことにね。
ほんと、恵まれてるくせにね。
すべてを忘れて呑まれかけていたんだ。


あなたは強かったね。
ううん。強くなったね。
甘ったれの生意気坊主が、いつの間にか、逞しいイケメンに育ってた。
その過程も。
その結果も。
全てが私に勇気をくれたよ。

ありがとう。

私はもう一度信じられる。
まだまだ信じられる。

おまけにあなたは、最後にとんでもないことをしてくれた。
「先生も頑張ってね」なんて言い残していきやがった。
それきり何の連絡もよこさずに、さらっと合格通知だけよこしやがって。

ああ。
そんなの。

私もがんばるしかないじゃないか。笑



夏が来た。
やっと気づけた。
10年越しの約束を果たす。
…約束した日から数えたら、16年も経っちゃったけど。

あなたや他のみんなのおかげで。
神様とこの世界のすべてのおかげで。

また、ここからやり直せるよ。









夢見る日々は、もうおしまい。



夢見た日々を歩き出そう。
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