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2015.08.16 (Sun)

【注目!アニメレビュー】サマーウォーズ【vol.2】

家族同士、手を離さぬように。
もし辛い時や苦しい時があっても、いつもと変わらず、
家族そろってご飯を食べること。
一番いけないのはお腹が空いていることと、
一人でいることなんだから。

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『アカウントをナツキに預けます。
 私たちの大切な家族を、どうか守ってください』

【注意事項】 
(1)ネタバレありです。同監督の他作品にも言及する場合があります。
(2)登場人物データは琳珂の主観で分類・掲載します。
(3)評価は琳珂の独断と偏見と読書歴に基づいて、思うがままに書きます。
 コメントを下さった場合は一応反応しますが、議論をするつもりはございません。
 予めご了承ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
岩井先生のラノベ版をレビューしたときは夏希と健二を描いたので、
今回はOZアバターにしてみました・w・
キング・カズマが意外と装飾多くて苦戦しました。
ケンジは簡単だけどバランス難しくて可愛くならない……。
ナツキはこの普通バージョンもスペシャルバージョンも好きです。。

それでは追記から【サマーウォーズ】のレビューを始めます。

【More・・・】


作品データ   ―繋がりこそが、僕らの武器。

 【監督】細田守  【脚本】奥寺佐渡子 【配給】角川映画  【公開】2009年夏
 【主題歌】『僕らの夏の夢』/山下達郎  【キャラクターデザイン】貞本義行 

登場人物
 【主役】小磯健二、陣内夏希、陣内侘助
 【準主役】陣内栄、池沢佳主馬、他
     (こちらをご参照下さい……http://s-wars.jp/characters/chart01.html


評価   総合:★★★★★ ……ああ、家族がほしい!( 

 【物語】★★★★★ (和み:★★★★★  泣き:★★★★☆  恋:★★★★★)
 【映像】★★★★☆ 【演出】★★★☆☆ 【声優】★★★☆☆ 
 【音楽】★★★☆☆ 【キャラクターデザイン】★★★★☆


レビュー

私の家は、父と母との三人家族です。
父方の祖父母は私が生まれる前に亡くなっています。
母方の祖父母は電車で20分以内のところに住んでいます。
お盆のお墓参りも、家から徒歩10分の所にあるビルの納骨堂へ行っておしまいです。
だから私は『田舎』というものを知りません。
今作で描かれる風景の全てが美しく見えて、憧れてしまいます。
KIMG0622.jpg
↑は、上田の観光案内所でいただいた『こいこいマップ』。
実際に訪れた信州上田は、作中で描かれている以上にのどかで優しげな場所でした。


それでは本編のレビューに入ります。
物語は、イマイチ冴えない少年・健二が憧れの先輩・夏希に誘われ、彼女の田舎へ遊びに行くことから始まります。
オープニングでのOZの説明から、健二の友人・佐久間の軽い会話、突然の夏希登場という流れは非常にテンポが良くていいですね~。
佐久間のサバサバしたキャラも気持ちが良いです。

先述したように、今作の魅力の一つ目は大家族と田舎の景色です。
都会っ子の健二がそれらに魅了されていく様子はとても共感できます。
家族全員キャラ立ってるしね。
その代表になるのが佳主馬です。
健二と出逢ったときは一人で部屋に籠っており、「君はみんなのところへは行かないの?」と訊かれても黙っている彼ですが、物語終盤では母のため・妹のため・ひいては家族のために頑張ることになります。
キング・カズマの華麗なアクションはもちろん、中身がカッコいい少年です。

二つ目のポイントは、強く気高く優しい大おばあちゃんです。
こんな風に「あんたならできる」と言われてみたいですよね。
まぁ彼女が強くて優しすぎるゆえに、侘助とのすれ違いが生まれてしまうわけですが。

三つ目はOZという世界観です。
技術的な視点から見てリアリティがあるかどうかという話は、ラノベ版の時に触れたので、もうやめておきましょう・w・
今作ではOZを通して、現在よりもさらにインターネットが発達した時代、仮想空間と現実の境が曖昧になっている世界の中に「憧れの近未来」と「近い将来に起こりそうな社会問題」の両方が描かれています。
今作を見た子ども達が、それらについて真剣に考えてくれれば、実に有意義でしょう。
また数十年後の未来の人々にとっては、現在の我々のインターネット観を知るきっかけになる作品かもしれません。
……とはいえ。
現在でも全人口(約70億人)に対するインターネット普及率は4割程度だそうです。
一般的な家庭のほぼ全てでパソコン通信ができるという環境は、日本やアメリカなどの先進国を中心としたごく一部にしかないものです。
私達が当たり前に享受している現在の生活は、
世界―人類全体から見れば「異常」なんですよね。。
数十年後の世界はどうなっているでしょう。
ネットやらパソコンやらに詳しくない私には、全く想像できません。
ただ、私は「風琳珂」として生きてきた十年の間に、生きたメディアリテラシーを身につけることができたと思っています。
だから、未来のインターネット社会も幸せだといいなぁと思っています。

四つ目は、夏希と健二の恋物語ですね。
特に健二の成長……いや成功は、涙なくして見られません。
誰だって、こんな風に頑張って成功して自信をつけて、成長したいですよね。
様々な要素が『家族』という枠の中でいっぺんに展開していく今作のストーリーは、文句なしの★5でございます。

和みどころは沢山あります。特に健二のなよっちいところは微笑ましい。
感動していたはずの映画のラストでさえ笑わせてくれます・w・
大家族の皆さんもそれぞれ面白いところがあります。
個人的には万助おじさんがツボですね。
イカラッシュとか「時は天正十三年~!」と語りだすとことか、船のとことか、全部好きです。笑
了平の甲子園物語もいいですね。

泣きどころも沢山あります。
おばあちゃんが皆に電話を掛けるシーン。
健二に夏希を託してからの、死。
涙が止まらない夏希の手をとる健二。
頑張りたいのに頑張れなくて、悔しい佳主馬。
侘助の帰宅。
どのシーンが最も心に響くかは、きっと見る人の立場や心情によるのでしょう。
逆に言えば「サマーウォーズの○○がよかった」と言う誰かの感想を聞けば、その人が今どんな立場にいて、どんな気持ちでいるかをなんとなく察することができます。
……こんなことを言ってしまう私には、これ以上語る資格はありませんね><

恋してる度はMAXです。
というか、この物語の始まる動機がすでに『健二→夏希の恋心』ですから。
随所各所で恋しまくっててニヤニヤがとまりません。
序盤の数学オリンピックの代表になれなくて自信喪失しちゃってる健二は可愛いです。
でもね、たぶんね。
もしあなたが代表になれていたとして、思い通りに夏希へ告白していたとして、彼女はあなたを好きになったかな。
他の少年たちと同じように、サクッとフラれていたんじゃないかな。
今作で健二は夏希の家族たちとともに戦い、クライマックスでは自分の計算力を駆使することで世界を救います。
それによって彼は自信を取り戻し、夏希ともいい感じになる姿が描かれています。
でもね、たぶんね。
夏希が好きになったのは『素晴らしい計算力で世界を救った健二』ではないんですよね。
自分と自分の家族のために、いや世界中の家族のために一生懸命になって、最後まで諦めずに戦おうとしたその姿に惚れたんだと思います。
たとえ彼の暗算が失敗して陣内家が粉々に吹き飛んでいたとしても。
生き残ることさえできていれば、夏希は健二を愛していたと思いますよ。
……それじゃあ健二は自分自身に納得できなかったかもしれませんが。。

自分を満足させられる自分になることと、
他人に愛してもらえるかどうかは別の問題なんですよね。
もちろん自分を磨くことは大切ですが、自分的には最高の自分になっても「あっそう。よかったね」と言われてしまうだけの可能性は大いにあります。
二つの問題が一つだったら簡単なんですけどねぇ。
今作は良い感じにまとまってるから、シアワセな気分で観ていられるのがいいですね。

夏希も青春してて美味しいです。
はじめは健二を後輩としか見てなくて、久しぶりに会えた侘助にときめきまくり、しかし彼はひねくれまくっていることが発覚し、様々な事件がいっぺんに起きて混乱したとこで、健二の良さに気づいちゃう。
いいですね~。
健二にとっては『憧れの先輩』だったかもしれませんが、夏希だってただの普通の女の子で、未完成で、ダメなとこがいっぱいあるんですよね。
お互いに影響しあって成長してゆくがいいよ……(温かい目


映像は『時をかける少女』から大きく進化しています。
前作の成功で予算がいっぱいついたんだろうなぁ。
風景も人物も丁寧に描かれており、作画崩壊がなくなっています。

演出は、随所に出てくる朝顔がいいですね。
花言葉は数種類ありますが、今作では『固い絆』を表していると見ていいでしょう。
特に栄おばーちゃんと侘助が手を繋いで歩いて行く後ろ姿は、おばーちゃんの遺言と相まって最高ですね。

声優さんは可もなく不可もなく。
あ、栄おばーちゃんは凄かったです。あの説得力には鳥肌が立ちました。
年配の俳優さんは声だけで全てを語ってくださいますね。
でも健二役の神木さん、夏希役の桜庭さんは、やっぱり本職ではないので、滑舌や演技がちょいちょい惜しいんですよね。
声のイメージは合っていたし、前作の千昭と真琴よりは上手かったと思います。
特に健二のなよっちい感じ……ところどころ裏返るところはとてもよかった。笑

音楽も同様です。可もなく不可もなく、普通。
映画の主題歌は、映画館で流れるエンドロールの間、どれだけ泣かせてくれるかが全てだと思いますが、私はこの曲ではあまり泣けませんでした><
「あぁ、山下達郎さんか」という感想を持つことしかできませんでした。
有名な実力ある歌手さんに対して失礼だとは思いますが、
私は、この歌い方と声があまり好きではないのです……。
歌詞を読めば、なかなか良い内容なのですが。。
前作の奥華子さんが私のどストライクだったため、その反動も多少あるかもなぁ。
BGMは演出を引き立たせる良曲揃いだったと思います。
特に「たららったーたーん、たったらたららーん」というメインテーマは勇ましくて好きです。テレビ番組でもよく使われていますね。


キャラクターデザインについては、ラノベ版の時にも語りました。
大量の家族、アバターを見事に描き分けておられますね。
夏希と健二はとてもシンプルですが、それがいい。
いつか今作の登場キャラ全員描いてみたいなぁ。


私は恋愛大好きスイーツ脳です。
『時をかける少女』と『サマーウォーズ』を単純に比べたら、前者の方が好きです。
ああ、でも、私の好きな人は『サマーウォーズ』が好きだと言っていました。
私にはそれがとてもよく分かります。
彼は詳しい理由を語ってくれませんでしたが、なんとなく分かっていたのです。
だから私にとって健二は彼であり、夏希は私であり、陣内家とOZは憧れの未来予想図であり、『サマーウォーズ』は「僕らの夏の夢」として大好きです。
……もちろん一つの作品としても好きですよ?
「利菜が好きだから、消閑よりムシウタの方が好き」というのと、ほぼ同じ理論です。笑
私が「一つの作品にどれだけ入れ込めるか」は、その作品の完成度等以上に、「自分がどれだけ共感できたか、自分にとってどれだけ意味があったか」が重要なのです。
ふふ。これっぽっちも客観的じゃなくて、逆に潔いでしょ。笑

それでは、以上で【サマーウォーズ】のレビューを終わります。
ありがとうございました。
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