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2015.08.01 (Sat)

【全力!ラノベレビュー】サマーウォーズ【其の参】

―もしあたしが勝ったら、あの子をよろしく頼むよ。

「え?」

―恋人役なんて頼んだりするようなバカな子だが、
 全部ひっくるめて家を心配してのことなんだ。
 あの子のこと、好きなんだろう?

「ボクは……ボクはまだ、自分に自信が持てなくて……」

―大丈夫。
aeswww.jpg


―あんたなら、できるよ。

【注意事項】 
(1)ネタバレありです。
(2)登場人物データは琳珂の主観で分類・掲載します。
(3)評価は琳珂の独断と偏見と読書歴に基づいて、思うがままに書きます。
 コメントを下さった場合は一応反応しますが、議論をするつもりはございません。
 予めご了承ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8月1日! 栄おばあちゃん、お誕生日おめでとう!!

てなわけで、アニメ映画としての『サマーウォーズ』ではなく、
岩井先生がノベライズされたラノベとしての『サマーウォーズ』について書きます。
イラストはラノベ版の表紙の二人。
映画版の絵(夏希がセンターのやつ)より、こっちのが好きです・w・

それでは追記から【サマーウォーズ】のレビューを始めます。

【More・・・】


書籍データ   ―つながりこそが、僕らの武器。

 【著】岩井恭平    【原作】細田守  【キャラクターデザイン】貞本義行
 【出版社】角川書店  【初版発行日】2009年7月25日  【ページ数】328p

登場人物
 【主役】小磯健二、陣内夏希、陣内侘助
 【準主役】陣内栄、池沢佳主馬、他
     (こちらをご参照下さい……http://s-wars.jp/characters/chart01.html

評価   総合:★★★★☆ ……原作の良さを見事に文章化した佳作。

 【ストーリー】★★★★★  【戦闘描写】★★★☆☆  【人物描写】★★★★☆
 【泣ける度】 ★★★★☆  【和む度】 ★★★★☆  【恋してる度】★★★★★
 【イラスト】 ★★★★☆

レビュー

初めに言っておきますが、私は原作のアニメ映画が大好きです。
2009年8月に新宿のバルト9へ観に行って感動しました。
一般的な映画館での公開が終了したあとも、
リバイバル上映しているところを探して通いつめました。
もちろんDVD買ってますけどね。それだけじゃ満足できなくてですね。
2010年に長野県上田市公民館で行われた映画視聴会&細田監督の講演会へ参加し、
聖地巡礼もしてまいりました。
それほどのファンでございます。

それほどの、SWの大ファンの、私が。
何も知らずに訪れた本屋の新刊コーナーで『サマーウォーズ』のラノベ版を発見し。
その著者が岩井先生だと気づいたときの、あの感動。

……皆さま分かっていただけますでしょうか??

「そうだよ同じ角川繋がりだし、淡い恋&大人数の人間ドラマ&バトルだなんて、
 まさしく岩井先生にぴったりな題材だよ!
 このチョイスしたひとサイコーだよ!!」

本屋で一人快哉を叫んでいた私は、さぞキモチ悪いひとだったでしょう。笑
いやほんと、本好き人生のなかで一番嬉しかった出来事ですね。


さてさて。
今作ストーリーの良さは、映画版で立証済みですよね。
……パソコンに詳しい友人(職業:ウェブプログラマー)には「こんなんありえんw」って言われちゃったけど。
いいんだよファンタジーなんだから面白かったらいいんだよ。
私のようなあまりパソコン詳しくない人にとっては、
OZやラブマシーンなどは十分に現実味をもって描かれていたと思うし、
そこは今作のメインじゃないですし。
あくまで今作は「栄おばあちゃんかっけぇ!」ってお話なんだから(ぇ
まぁ、ともかく。
原作のストーリー展開を丁寧に描きつつ、ちょこちょこっと見覚えのないシーンを織り込んでいて、ただ『読みながら映像を脳裏に思い浮かべられる』だけのノベライズではないところが良いですね。
特に序幕やキング・カズマのエキシビションゲームのところは、映画よりも自然な流れで描かれていると思います。
原作で没になったシーンなのか、岩井先生のオリジナルなのか分かりませんが、
私のお気に入りベスト3は以下の通りです。
 ③決戦前に夏希の顔を見に行く健二(可愛すぎてにやにやする・w・
 ②侘助に関する夏希とおばあちゃんの約束(ほんと納得できて好き。
 ①終幕(アニメ版の終わりは最高だけど、こっちもいい! 理一さん良い味出してるっ
それではテーマ別に語っていきましょう。

まず戦闘描写。今作には様々な種類の戦いがあります。
キング・カズマとラブマシーンの格闘戦。
夏希が主役の花札バトル。
了平の甲子園。
複雑な暗号に必死でとりくむ健二の頭脳戦。
格闘戦と頭脳戦については、岩井先生のデビュー作『消閑の挑戦者』と似通った部分がありました。
まーこの辺の先生の表現力は折り紙付きですよね。今作も素晴らしかったです。
……佳主馬のところは、もう少しページ数割いて下さっても良かった気がしますが。
花札バトルは斬新でしたねー。
ってか、花札がここまで取り上げられてる作品を私は他に知りません・w・
甲子園ともども安定した描写でした。

人物描写は、良いんだけど惜しい!
序盤はそれこそ夏希の潔癖症とか、映画では説明されていなかった様々な事柄を丁寧に描いてて、健二の複雑な心情もゆっくり追いかけられてて凄く共感できます。
ただ中盤からクライマックスにかけて、少し急ぎすぎです。
原作のストーリーを追うことに必死になりすぎたのか、枚数が足りなくなったのか、岩井先生特有のあのすばらしい『ウェット感』が希薄になってしまっております。
とっても淡泊になっちゃっててもったいない。。
私は岩井先生の文章の潤いが大好きなのに!!
(抽象的な言い方で申し訳ありません^^;)

ってなわけで、総合的に泣ける度と和む度はほどほどです。
後半はあくまでストーリー展開として泣ける・和むのであって、先生の文章に泣かされた!和んだぁ!って感じがうすいので。
でも侘助が車の中で夏希の電話を受けるシーンは好きです。

恋してる度は素晴らしいです。
健二→夏希が可愛すぎてやばい。
終盤にかけての健二はカッコよすぎてやばい。。
少しずつ健二に惹かれていく夏希も良い。。。

そういえば岩井先生のオリジナル作品の登場人物は、十代の少年少女がほとんどです。
たまに出てきても二十代前半くらいですよね。
今作で九十歳目前のおばーちゃんや三十から四十代のオジさん・オバさんを大量に描写したことは、先生にとって良い経験になったのではないでしょうか。
岩井先生もそろそろいい年なはずですし、今作ほど大勢とはいわないまでも『イケてるオジさん・オバさん(おじーちゃん・おばーちゃん)』を作品に取り入れていかれたほうが、表現の幅も広がるかもしれませんね。
(偉そうにごめんなさいorz

脱線してしまいました。
最後にイラスト(キャラクターデザイン)について語ります。

私はかつてエヴァにハマったことがある人間の一人です。
その入口は、アニメではなく漫画版でした。
だから貞本先生の絵には愛着があります。
各パーツの描き方の引き出しは少なそうなのに、ほんと雰囲気があって上手なイラストを描かれますよね~。。
今作のキャラクターデザインも、それぞれの特徴がよく表されてて好きです。
……ただ表紙について言えば、主役の二人以外、ちょっと目つきが悪いような気ががが。
仕上げの人とか色々関わってるからかな?

細田作品の特徴として、色塗りが平坦どころかほぼ一色なことが挙げられます。
影をつけないんですよね。
シンプルイズベストというか、だからこそ色味によって上手く表現されているシーンもあります。(『時をかける少女』の「止まれぇ!」のとことか)
でも、やっぱり……もー少し塗りに力入れてもいいんじゃないかなぁ。。。
ただでさえ貞本先生の絵は一般受けしづらい(好みが分かれる系)と思うんですが、この塗り方はそれをさらに加速させているような。。。
塗りだけの問題じゃないかもしれませんが、今後、細田先生がポストジブリ・ポスト宮崎駿先生を狙っていかれるのであれば、ぱっと見のイラスト、特に人物の魅力を増していく努力はされた方が良いと思います><
(偉そうでごめんなさいorz)

またもや脱線したのでもとに戻しましょう。
私は夏希のデザインがかなり好きです。
↑のイラストは最初黒髪ってこと忘れて青髪でぬっちゃったけどねっ。笑
見てみたい方はこちらをクリックしてみてください
アップロード前に気づいてよかった……フィルタで誤魔化しただけだけど……。

健二くんのなよーっとした、でもこれからカッコよくなりそーな感じは描いてて凄く楽しいです。
大助とは違うのだよ大助とは・w・


長くなってしまいました。
以上で【サマーウォーズ】のレビューを終わります。
ありがとうございました。
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