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2015.05.28 (Thu)

【全力!ラノベレビュー】東京侵域:クローズドエデン 01【其の壱】

「弓家叶方は、弓家奏汰を取り戻すために」

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【注意事項】 
(1)ネタバレありです。
(2)登場人物データは琳珂の主観で分類・掲載します。
(3)評価は琳珂の独断と偏見と読書歴に基づいて、思うがままに書きます。
 コメントを下さった場合は一応反応しますが、議論をするつもりはございません。
 予めご了承ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はい。ムシウタでやってた例の企画を、他のラノベでもやってみようと思います。
ちなみにムシウタ15巻のレビューは作成途中です。
書きたいことが多すぎてまとまりません。笑

イラストは初描きの叶方ちゃん。むずい。
将来的に描き慣れてから差し替えるかも^^;(6月7日差替済み)

それでは追記から【東京侵域:クローズドエデン 01】のレビューを始めます。

【More・・・】


書籍データ   ―希望と絶望のボーイ・ミーツ・ガール

 【著】岩井恭平    【イラスト】しらび
 【出版社】角川書店  【初版発行日】2015年4月1日  【ページ数】391p

登場人物
 【主役】秋月蓮次、弓家叶方
 【準主役】秋月翔一、ヒマワリ
 【脇役】大郷夢衣、弓家奏汰、秋月旭、魚瀬探索員、鍵小野広報官

評価   総合:★★★☆☆ ……10年後に読みたかった一冊。 

 【ストーリー】★★★☆☆  【戦闘描写】★★★★☆  【人物描写】★★★★☆
 【泣ける度】 ★★☆☆☆  【和む度】 ★★☆☆☆  【恋してる度】★★★★☆
 【イラスト】 ★★☆☆☆

レビュー

ムシウタ以外の岩井先生作品を読むのは久しぶりです。
私が初めて先生を知ったのはムシウタで、次に『消閑の挑戦者』を読んで、次に『サマーウォーズ』のノベライズを読みました。
『サイハテの救世主』は買ってあるものの途中で挫折してて(ごにょごにょ
とにかくまあ、久しぶりだったんですよ^^;

さて。
帯で「“ムシウタ”の岩井恭平が綴る―」と煽っている通り、
まさしくムシウタに近い雰囲気の作品でした。
ムシウタが大好きな私にとって、これが嫌いなわけもありません。

蓮次はカッコいい。叶方は可愛いカッコいい。
夢衣ちゃん可愛い。奏汰くん健気。
主人公たちの過去は切ないけど、だからこそ現状頑張ってるのが泣ける。
蓮次のお兄ちゃんも良い味出してる。
キャラクター設定は申し分ないです。

日常からの超常現象モノとしての設定作りも圧巻。
ストーリーはテンポよく、王道感はあるものの「えっ」というところは残している。
終わる直前に捕まる展開も次への期待が持てて良い・w・

戦闘描写もさすがの一言。
蓮次が夢衣ちゃん大好きで美味しいです。
叶方ちゃんとの相棒感もなごみますね。

……ということで、普通に面白かったです。
普通に。

……。
…………。
……………これじゃ満足できないって言うのは、わがままですかね?笑

ムシウタで喩えるなら4巻か10巻かな。
面白いんだけど、ちょっと物足りない!
その原因はやはり「ムシウタに似すぎている」ことだと思います。

正直ね、これがムシウタの番外編でも全然違和感ないです。
蓮次や叶方みたいな虫憑き、いそうだし。
EOSやクリプテッドの描写は虫や虫憑きみたいだし。
ハーメルンはなんとなくクリスティに似てるし。
東京の封鎖はCにもできそう……ってか11巻でやってるし。
今作の様々な設定は全てムシウタで出てきた設定に置き換えられそうで、「何か変な虫憑きが暴走して○○市が封鎖されちゃって、その中に取り残された大切な人を取り戻すために奮闘する虫憑きたちの物語です」って感じになっても、全く違和感がありません。
だから私は今作を「10年後に読みたかった一冊」と総評しました。

2014年にムシウタが完結しました。
それから岩井先生は多種多様な作品を手がけられました。
青春学園物、時代劇風、全力ファンタジー、推理物、SF物などなど。
十も二十もシリーズを書いていって、それぞれ完結させました。
そして迎えた2024年に『東京侵域』が発表されました!

……それだったらね、私は手放しで「面白い!」って言えたと思うんですよ。

「うわー、懐かしいなぁこの雰囲気。めっちゃムシウタっぽい。
 蓮次は大助に似てて、叶方は亜梨子や戌子や七那的な空気あるよね。
 翔一は爽やかな圭吾っぽいし、夢衣には千晴の面影あるわー。
 蓮次とヒマワリの再会シーンなんて、どこの大助と詩歌だよって感じ。
 救務庁の怪しさは特環そっくり。
 きっとクライマックスでは蓮次の右半身が暴走して、
 08の大助みたいに苦しむんだろうなあ。
 ああでも、そのまんまじゃないだろうな。
 この10年間の岩井先生の経験から滲み出るあれこれが相まって、
 ムシウタよりも素敵なシリーズになるんだろうなあ。
 うわー、懐かしくて嬉しくて涙出ちゃう。
 岩井先生のこういう雰囲気の次回作を待ってたんだよ!」
って喜んで、超食いついたと思うんですよ。

だがしかーし。
ここでこのタイミングでの今作は、正直言って微妙です><

ムシウタは見事に完結しました。
ムシウタファンの私はお腹いっぱい満足しました。
そして一介の岩井恭平ファンに戻った私が今読みたいのは、
新たな岩井恭平作品であって、
ムシウタの焼き直しではないんですよね。

新シリーズをやるなら、当分はムシウタと違う感じのを書いて欲しかった。
ムシウタではできなかったことをやってほしかった。
新シリーズじゃなくても、消閑の続きでもよかった。
(……ぶっちゃけ消閑の続きは超楽しみに待ってます。・w・)

「岩井恭平は今後、ムシウタ的な物語を大量生産していきます!」ってことなら、
「うちは洋食屋じゃなくてオムライス専門店になるんだ!」ってノリなら、
もちろん応援します。
しかし、それならそれで豊富なラインナップがほしい。
ケチャップオムライスだけじゃ飽きる。
デミグラスソースのとかホワイトソースのとか和風とかドリア風とかカレー風とか、色んなオムライスを作って欲しい。

たとえば少女漫画の大御所、種村有菜先生の初期の作品である『神風怪盗ジャンヌ』『時空異邦人KYOKO』『満月を探して』を比べてみましょう。
どれも要約すれば「人に言えない秘密を抱えつつも健気に明るく振舞ってがんばっているヒロインが、素敵なヒーローに身も心も救われてシアワセになる」お話ですが、趣向や登場人物の性格や舞台設定は全然違います。
具体的に言うと、ジャンヌの主人公は平凡(優等生気質)な女子高生、KYOKOの主人公はファンタジー世界のお姫様、満月の主人公は病弱な12歳の少女です。
主題は同じでも、それぞれ味付けが異なって面白いです。

だからせめて今作も、主人公の設定を変えればよかったのにと思います。
大助も蓮次も「実はヤバいことをしてる見た目平凡な高一男子」って……丸被りやん。笑
もしくは舞台を海外かファンタジー世界にすれば目新しさが出たんじゃないかな。
ムシウタもサイハテも消閑も全部(いちおう)現代日本だもん。
消閑の3巻だけは海外だけど、主役は日本人ばっかだし。
封鎖されたのは東京じゃなくてロンドンにして、
主人公の名前も「レジー・オータムーン」とかにしてさ(これは適当すぎか

あともう一点、今作には名言らしい名言がないことも気になりました。
【全力!ムシウタレビュー】では、表紙のキャラとその巻での名言を書いていたので、今作もそうしようと思いましたが、ふさわしいものを見つけられなかったんですよね。

まあ、まだ一巻ですから。
今後の展開に期待しております!


最後はイラストについてです。
イマドキだけど可愛くて、私好みの絵柄です≧ヮ≦
表紙の叶方ちゃんはキマってます。
挿絵も全部丁寧に、綺麗に描かれてます。

……だがしかしっ、個性がないぜよ!

正直、↑のイラスト、誰だか分かんないです。
イラストの前後に「東京侵域の叶方ちゃんを描きました☆」って注釈つけなきゃ、多分誰も気づいてくれないし、描いた私でさえ一年後には忘れてそう。
「犬耳つけた惣流・アスカ・ラングレーかな?」と思われても文句言えません><

アニメや漫画やラノベのイラストって、個性が重要だと思うんですよね。

その点、るろお先生は素晴らしかった。
まずは画風。あの柔らかさと儚さは誰にも真似できない。
コンビニで立ち読みした雑誌に偶然先生のイラストがあったら絶対気づけるレベル。
そしてデザイン。少なくともムシウタ01~09までは神懸ってます。
どんなに絵の下手な人間でも、緑のショートヘアに赤いリボンを巻けば詩歌が描ける。
髪が多少長かったり短かったりしても、絵がモノクロでも、最悪棒人間でも、左のこめかみにリボンを巻けば、ムシウタファンなら「ああこれは詩歌だな」と分かってくれる。
ムシウタファンじゃなくても、一度でも01の表紙を見たことのある人なら、きっと「ああスニーカー文庫にこんなキャラの表紙の本あったな」と気づいてくれるでしょう。
これってとても大切なことだと思います。

「ラノベが好き!二次創作をしたい!」と思っている人間が、みんな絵心があるわけではありません。
それでも自分の作品愛を表現したいという方々は多いです。
また世の中には「特定の作品に興味はないけど、可愛い・カッコいいキャラを見つけては描いていく」というスタンスの神絵師様も多々おられます。
こうした人々にとって、表現しやすい特徴のあるキャラクターは有難いものです。
そして多くの人に描かれれば描かれるほど、そのキャラクターや作品は人気者となるでしょう。

ラノベだけではありません。
セーラームーンは謎のお団子、ハリーポッターは眼鏡と額の傷、アンパンマンは丸顔とほっぺと鼻と口、というように、人気作品の人気キャラはいずれも特徴的です。

翻って今作の絵師のしらび先生ですが、画風には特徴がありません。
良くも悪くも、イマドキでありがちで流行りに乗ってる感じ。
……これはしらび先生に限ったことではなく、最近のラノベの絵師さま全員に言えることだと私は思っていますが。
最近の本屋のラノベコーナーに並んでる表紙、どれもこれも似たような画風(せいぜい3パターンくらい?)で似たようなキャラデザインで似たようなエロ狙った構図ばっかだもん・w・
全くつまんないし嫌悪感しかありません。呆れ果ててます。
アニメもそういうのが多い印象です。
これが数年前からの私のラノベ・アニメ離れの原因ともいえます。
まあ、業界全体がこうってことはこれでそれなりに儲けが出てるんでしょうし、喜んでお金を払ってるお客さまがいるということで、要するに私の好みじゃないだけで世の中はちゃんと回ってるんだから、私がラノベやアニメから離れて自分好みのものだけ見てればいいことです。
……脱線してごめんなさい。
だがしかし!
キャラクターデザインは個性的であるべきという信念は、主張したいです。

叶方ちゃんをシリーズヒロインにするなら、なんかもっと一ひねりほしい。
蓮次もヒマワリ(夢衣)も。
茶髪のセミロングに黄色のカチューシャ風リボンしたら涼宮ハルヒとか、ピンクのロングヘアにターバン巻いたら初季とか、赤髪で顔に包帯巻いてガムテープ張ればハルキヨとか、そのレベルの描きやすさがほしい。

……じゃないとね。
じゃないと、このへっぽこエセ絵師の風琳珂は、東京侵域を応援することが困難です!
(要するにこれが言いたかった)
いや、がんばるけど!
もっと頑張りやすくしてくださいお願いしますorz


さてさて。
思うがままに書き殴ってしまいましたが……うん。
とりあえず今後に期待しております!って感じですね!!

では、以上で【東京侵域:クローズドエデン 01】のレビューを終わります。
ありがとうございました。
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