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2012.08.14 (Tue)

12週間連続企画!ムシウタレビュー 【05.夢さまよう蛹】

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お姉ちゃん&弟っていいですよね。
しみじみしちゃう私は、おおかみこどもを観て来たばかりです。笑

…だからという訳でもありませんが、今回は本当に暴走してしまいました。
ついバカな絵を描きたくなって描いてたら、文章もどんどん長くなって。
途中保存を繰り返し、投稿も遅くなったことをお詫びいたします。orz


最新記事、もしくはムシウタレビュー企画の最初(01のレビュー)に書いてある【注意事項】を読まれた上で、
ご覧ください。



ほんと、今回はいつにもまして長くてごめんなさい。

それでは追記にて、【ムシウタ05.夢さまよう蛹】のレビューを開始します。

【More・・・】

 
書籍データ   ―それは、最高で最悪のバースデイ・ソング。
 【初版発行日】2005年7月1日 【ページ数】362p
 【主役】鮎川千晴、薬屋大助(“かっこう”)
 【準主役】菰之村茶深、五郎丸柊子、魅車八重子
 【脇役】杏本詩歌、杉都綾(ジェンシス)、杉都纏(ハレンシス)、梶取洋壱(シニカ)、
      城谷怜司(アイジスパ)、“なみえ”、宗方槐路土師圭吾、土師千莉、緒方有夏月、
      白樫初季、“兜”、“まいまい”、“コノハ”、鱗、“C”、“霞王”、“ねね”
      ハルキヨ、“大喰い”
 【端役】津村密樹

評価  総合:★★★★☆
  ストーリー:★★★★☆ 戦闘描写:★★★★★ 人物描写:★★★★☆
  泣ける度:★★★★☆ 和む度:★☆☆☆☆  恋してる度:★☆☆☆☆
  ヒロイン:★★★☆☆ 表紙:★★★☆☆

レビュー

岩井先生ご本人が後書きで仰っている通り、ムシウタでは珍しく連続したお話の04と05。
登場人物もストーリーも繋がっていますが、
まとめて『○○編』と名付けるとなると少し難しいです。
あえて言うなら…『薬屋姉弟と“虫”の謎に迫る』って感じでしょうか。
理由はまず、この二冊のヒロインが千晴であること。
二冊続けて目次に名前が載る“主役級”の扱いを受けているので、間違いありません。
その千晴を軸にすると、
 何も知らず青春を謳歌してる→梓を巡る戦いに巻き込まれ、記憶を取り戻す
 →更に記憶を明確にするため、大助に会いたくなる→全てを思い出す&許される
というお話の流れで、完全に繋がります。
弟の大助はシリーズヒーローであることも考慮すれば、
今編の主題は姉弟の絆を通して最強最悪の悪魔“かっこう”誕生の秘密に迫り、
その過程で様々な謎を解き明かしていくことだ―と言えそうです。

ただこう捉えると、完璧に04=05の前座、ってことになっちゃうんですよね^^;
04は04でちゃんと物語があるので、こう言い切るには若干抵抗があります。
…でもまぁ、こんな考え方ができるからこそ、04は影が薄いんですよね←ぁ

しかし05は、04との繋がりだけでは語れません。
中央本部殲滅班からのスパイが“むしばね”を扇動し、“かっこう”とぶつけて両者一斉に消耗させようとしている構図が02と同じだっ(と茶深が指摘し)たり。
01~04の登場人物が(死者・欠落者・端役以外)ほぼ全員出てきたり。
bugとの繋がりも示唆されたり。
(05時点で)シリーズ最大の敵とおぼしき“大喰い”とのバトルがあったり。
その“大喰い”の能力と詩歌の繋がり、大助の過去が分かったり。
―まさに、01~04までの総集編といえる巻なのです。

ここから、ムシウタシリーズを01~05までの第一部、
06~08までの第二部、09~の第三部と分けて見ることもできます。
…これは憶測ですが。
本来ならばムシウタは、この05から徐々に09や11で書かれたような“虫”の謎が明かされ、
クライマックスへ進むはずだったのではないでしょうか。
だって06~08は…。
それぞれ本当に面白く、特に06と08はシリーズ屈指の名作なので言い辛いですが、全体から見ると寄り道です。
それこそ外伝でも書けるような感じの。
もちろん、そこを敢えて本編に入れてくるのがムシウタとも言えます。
しかし…。うーん。
どうなんでしょうね。


さて、前置きが長くなってしまいました。
そろそろ内容に行きましょう。
はじめに時系列を確認します。
 一日目:04の翌日(千晴の三学期終業式の日なので3月中旬と推測可能)。大助移動開始。
 二日目:“むしばね”の大集会に参加。東中央支部全員が大助失踪を知る。大助は移動中。
 三日目:千晴・綾は桜架市へ、茶深は赤牧市へ、その後紫央市へ。大助も紫央市へ到着。
      →決戦
以上から05は、「3月中旬頃の三日間」のお話といえます。


一番の見どころは、「大助のカッコよさ!!」ですね。(ぇ
いや、大助はいつでもカッコいいんですが(利菜の件をのぞく)。
今巻の大助は原虫たちの謎や中央本部の秘密に迫りつつ、
姉を守るべく全力疾走し、
犠牲を最小限にするため一人で“大喰い”に立ち向かい、
辛い過去を受け止めて、

「大切な人を見つけたよ、千晴」 と。

「ただ戦って、ただ傷ついて、ただ失って来ただけじゃないんだ。
 俺は自分の意志で、戦って来たんだ。自分の夢をかなえるために」
「千晴のおかげで今、俺は夢の続きを見ていられるんだ」
「ありがとう、千晴。俺のことを守ってくれて」
 ―と語り、戦うのです。

これ以前の巻では、大助はどうして・何のためにこれまで戦ってきて、
現在も頑張っているのかがいま一つ分かりません。
これ以降の巻では、大助は成虫化の兆しに苦しみ、全力で戦えなくなります。
だからこそ。
05は、大助が最も輝いてる巻だと思います。

特に「大切な人を見つけたよ、千晴」のとこはグッときます(二回も書くな)。
戦いとか全部終わって平和になって無事に大助と詩歌が再会した暁には、是非

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…な感じでほのぼのすればいいと思う^^*
千晴はきっと詩歌を大好きになりますよねー。
もちろん弟も大好きで。…ちょっとウザい小姑になりそうですね。笑

ついでに個人的願望を書くと、
利菜との約束を果たし詩歌の戦いを見届けたアイジスパに、千晴とくっついて欲しいです。

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…な感じで♪
きっと相性いいと思うんだよね。
千晴と利菜って、世話焼きな部分が結構似てるし。。
アニメでも、大助が利菜と千晴をダブらせてるシーンがあるくらいだもん。
自分のことに構わないアイジスパにはピッタリなはず。
ぽやぽやな千晴を是非守ってやってほしい。
そうなれば利菜もきっと大喜び!琳珂も大喜び←
あー。ムシウタが完結したら、キャラ達のその後とか勝手に書いてみたいな~。

…大脱線してごめんなさいorz

えっと。ストーリーは面白いです。
読者はまず最初からクライマックスでビックリさせられ、
大助が何故どこへ急ぎだしたのか分からず、
東中央支部の皆さんと一緒に困惑するはめになります。
しかし全体を見れば「大助が千晴のために紫央市へ行き、“大喰い”と対決する」というストーリーがはっきりしており、千晴サイドのお話や過去話もしっくりくるようまとめてあります。
非常に上手い構成です。
また前述の通り、随所で01~04やbugと繋がっており、シリーズのファンを喜ばせてくれます。

この巻はシリーズの根幹に関わる伏線や問題提起の多さも特徴的です。
61ページの「この世に誕生した初めての同化型の虫憑きの話」は11巻で、
90ページの「今まで病気の人間を虫憑きにしたことはないから何が起こるか分からない」や
157ページの「よっぽどのイレギュラーが無い限り、あたしは一人の夢を喰らった時点でまた眠りにつく」…という話の顛末はbug終盤で。
「大喰いには滅ぼせない理由がある」ことも、bugや11で完全解決されます。
“今、読み直して最も面白い巻”ですね。

特に気になるのは146ページ。
柊子が土師のお見舞いに来ているシーンで、
『やっと土師が起きたか!?』って描写があるんですね。
非常に思わせぶりに。
しかも、ウソかホントか分からないまま、
柊子の「…こちらは私に任せて下さい、土師センパイ」という台詞で終わるんです。
あ や し い。
05当時も『ここで土師起きたんじゃないか??』予想が飛び交いました。
現在はさらにその疑いが強まります。
根拠は11巻、エリィが見せた過去のなかで大助が若き日の土師へ電話するシーン。
その会話の終わり頃(161ページ)に、
「このボクが大事な時に目を覚まさない。もしそれが本当なら、想像しただけで愉快だね」
「なぜかボク自身よりボクのことを知っていそうなキミでさえ―ボクは騙しているわけだ」
という土師の言葉があるのです。
この台詞が真実だとしたら。
01のクライマックス以降ずっと昏睡状態の土師が、実は既に起きているとしたら。
あとにも先にも『ココ』しかない。
風琳珂の名をかけて推測します。
…違ったらどうしよ。笑

アリアと千晴の再会がどうなるのかも気になるところです。
早く読みたいな。

戦闘描写は申し分ありません。
紫央市へ急ぐ大助vs殲滅班の戦い、
千晴を奪おう・傷つけようとする中央本部や“むしばね”vs綾の戦い、
紫央市でのvs大喰い戦と、よりどりみどりです。
特にvs大喰いは、敵が敵だしオールスターだしで盛り上がります。
同じ大規模戦闘でも02の時とは比べものにならないほどの面白さです(シーンの種類が違うんだし、比べちゃいけないか;)。

人物描写は変わらず安定。ただ、今巻はかなり大助と千晴に絞られています。
それも過去話や戦闘を絡めながらの表現が強い。
これまでのようなじっくりじわじわ積み重ね系とは、少し趣が違います。
でも大安定で泣かせてくれます。流石です。

和む度はあんまりないです。全体的に切羽詰まってます。
恋してる度も低いです。それこそクライマックスでの大助→詩歌くらい。
まぁこの巻のストーリー上、仕方ないですね。
え?綾→茶深?……恋とは少し違う気がするので除外しましょう^^;


最後にヒロインと表紙ですが、これはどちらも普通ですね。
千晴はそこそこ人気があります。
弟思いで一生懸命だからでしょうか。
それとも、柊子や綾、有夏月との会話から垣間見える、礼儀正しさからでしょうか。
分かりませんが、個人的には思いやりのある優しい良い子だと思います。
能天気なとこ、ふわふわしてるとこも可愛いです。
ただ、「千晴は嫌いだ」との声もたまに聞きます。
理由は「弟バカすぎる」「ウザい」っていうのが多いですね。
…うん。確かにそれは…^^;
……万人受けするキャラではないかもしれません。

表紙は“大喰い”に囚われた千晴という感じで、凝った構図が印象的ですね。
シンプルに見えて美しく、コアなファンに愛されている表紙というイメージです。



さて。本当に長くなってごめんなさい。orz
以上でレビューを終わります。おつかれさまでした。笑
00:41  |  ムシウタレビュー  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

★Re: タイトルなし

>ハセモさん

たしかに、土師の存在感は凄いですね^^*
柊子や大助や戌子の回想でよく出てくるのも一因だと思います。

02の表紙は人気ですねっ。私も好きで、02レビューの際に書かせていただきました♪
実際、雑誌ザ・スニーカーや他の単行本の巻末の宣伝コーナーでムシウタが紹介されるときは、
最新刊か02の表紙が使われることが多かった記憶があります。
普通は01の方が登場しそうですが…、デザイナーさんの違いや人気がそうさせたのかな、と思ってます。
風 琳珂 |  2012年08月21日(火) 04:34 | URL 【コメント編集】

土師って今思えば、まともの活躍してるの1巻だけなのに、存在感というか、なんというかすごいですよね。

そういえば、どっかで聞いた話なんですが、ムシウタの表紙で評判が良かったのって2巻の千莉らしいですよ。
ハセモ |  2012年08月16日(木) 00:27 | URL 【コメント編集】

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