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2012.07.23 (Mon)

12週間連続企画!ムシウタレビュー 【02.夢叫ぶ火蛾】

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連続企画の第二弾です。

企画最初の記事(01.のレビュー)と最新記事に載せている【注意事項】をお読みになってからごらん下さい。


それでは追記にて、【ムシウタ02.夢叫ぶ火蛾】のレビューを開始します。

【More・・・】

書籍データ  ―夢みる者たちの胸焦がす旅路。
 【初版発行日】2003年11月1日 【ページ数】374p
 【主役】薬屋大助(かっこう)、五朗丸柊子、土師千莉
 【準主役】緒方有夏月(エフェメラ)、えん(くにがまえに員)藤緒里、砂小坂純
 【脇役】土師圭吾、杏本詩歌、石巻喜久二、猪瀬吾郎、“C”、“兜”、“コノハ”ビィ・ホークモス
     ハルキヨ、ウメ、榊遥香、浸父、大喰い
 【端役】長谷川美樹、金成洋一、みずち

評価  総合:★★★☆☆
 【内容】ストーリー:★★☆☆☆ 戦闘描写:★★★☆☆ 人物描写:★★★★★
     泣ける度:★★★☆☆ 和む度:★★★★☆  恋してる度:★★★☆☆
 【絵】 ヒロイン:★★★★☆ 表紙:★★★★★

レビュー

02は、シリーズ全体から見ると若干地味なお話です。
しかし01の後を受け、後に繋げた重要な巻といえるでしょう。

葉芝戦の影響でリタイヤした土師の後に柊子を据え、
彼が語っていた「大切な人」―忘れ形見の千莉を丁寧に紹介。
詩歌のその後を伝え、利菜亡きあとのむしばねの様子を見せるとともに、
同じく葉芝戦で傷ついた大助を癒し、
彼の新たなライバル―いずれ強力な仲間になるであろう有夏月を登場させ、
01の物語を回収しています。

また、緒里や純、洋一という01にはいなかったタイプのキャラを動かすことで、
虫と虫憑きの世界観を拡大。
さらに「大喰い」と同様に虫憑きの敵である「始まりの三匹」のうちの二匹目、
「浸父」を出し、撃滅させて盛り上げました。
コノハやハルキヨなどを動かし、後に繋がる伏線も残しています。

ここで初登場した千莉、有夏月、柊子、C、コノハは皆、後に重要な役割を担っています。
この事実からも、01からのバトンを上手に後ろへ繋いだ02があってこそ、
ムシウタは長寿シリーズになったといえます。
02単体としての価値はもとより、
このような「シリーズ全体の支え役」という立ち位置を意識して読むと、より楽しめる一冊です。


さて、そろそろ内容に行きましょうか。
まずは02の時期を確認します。
物語冒頭、大助と柊子が会った日は、
「午前中、大助の学校は三学期の始業式だった」という記述から1月第一週目と思われます。
また同じ章に、「葉芝戦はつい一週間前のことだった」とも書いてあります。
御存じの通り01の葉芝戦は=クリスマス=二学期の終業式日です。
これらを踏まえ、琳珂なりに熟考した結果、
(12月)25 26 27 28 29 30 31
(1月)1 2 3 4 5 6 7
って感じのカレンダーで、始業式は4~7日くらいにあったのだろうという結論になりました。
次に物語のラストは「詩歌が中央本部に移送された日」です。
ここで03を見てみると、夕が「明後日は2月14日」と言っている日に、
詩歌が「ここ、特環本部に移送されて一ヶ月間、繰り返してきた光景だ」と言っています。
よって詩歌が本部に移送されたのは2月14日-2日の一ヶ月前=1月12日です。
以上から、02は1月4~7日頃から1月12日までのお話といえます。


02単体のストーリーは、可もなく不可もなくといったところでしょうか。
平和状態(小競り合い)→決戦という流れは01とほぼ同じ。
大助=かっこうのようなドッキリがしかけられている訳でもありません。
素直に読んでいけますが、構成的な面白味には欠けます。
…まぁ他のものが色々詰め込まれてる巻ですので。

戦闘は派手です。
 有夏月、緒里vsむしばね
 大助vsハルキヨ(実際は変身した遥香)&ウメ、vs浸父
いずれも火力と数が凄く、白熱した戦いが読めます。
やっぱり大助が全力でヒーローしててカッコいいです。
ただやはり、勢い頼みというか…。
戦略的、能力バトル的な面白さは少ないです。
…まぁこれは02に限ったことではなく、大助が主役を張っているせいもあります。
同化型&かっこう虫の能力があれ&かっこうの性格があれ&最強認定ついてますからね…。
単独戦かつ純粋な殴り合い、撃ち合いが多くなるのは必然でしょうか。
とはいえ有夏月と緒里のバトルも、この欠点を補うものではありません。
岩井先生自身が戦闘描写に慣れておられなかったのかなぁ??
より練られた、面白い戦闘が読めるようになるのは03以降ですね。

人物描写は相変わらずGOODです。
前半の平和状態はほんのり切なく、和みます。
緒里、有夏月、純それぞれの過去と現在が詳細に描かれ、
そのキャラクターと心情を浮かび上がらせています。
純が浸父の誘いを断るところは見どころです。
大助はもちろん、数は少ないながらも印象的な詩歌の台詞、
土師から身に余る大役を任された柊子の葛藤などもホロリときます。
これだけのキャラクターを見事に表現しつつ、ハルキヨやコノハなどを動かし、
完全なモブキャラも入れてくるところは圧巻。
岩井先生の詰め込み力、人物描写力の充実ぶりが窺えます。

泣ける度、恋してる度はまずまず。
緒里びいきの私としては、ひたすら彼を推したい。。笑
彼から千莉への思慕、純の彼への恋心、じわじわきます。
利菜と千莉の間で揺れる有夏月もまたヨシ。
(後に愛恋も出てくるしなぁ…。有夏月は優柔不断というか、罪な男だと思います。)


最後に特記すべきはイラストについて。
このイラストに関する評価は、
長年ムシウタファンサイトの管理人をやってきた者としての経験を踏まえて書いています。
その上で言います。
今巻の表紙デザインは、シリーズ屈指の人気を誇っています。
「本屋で02の表紙に一目惚れし、01と同時買いしてファンになりました」
というお話を何度も聞きました。
るろお先生の儚い絵柄とムシウタという物語の雰囲気にマッチした、
素晴らしい表紙だと思います。
私は未だに本屋へ行くと、一番にムシウタコーナーを探し、
02かbug5thを抜き出しては平積みのとこに並べています。笑
(布教のためとはいえ、良い子はマネしちゃいけません)
千莉自身も、しばしばイラストリクを受けますし、人気の高い子と言えるでしょう。

ついでに個人的な話をすれば、この02の頃のるろお先生の絵が一番好きです。
細部まで細かく描き込んであって、トーンで画面がふわふわで、
カラーの色はキラキラしてて、おどろおどろしくて。
女の子は凄く可愛いけど可愛すぎず、男の子はピリッとキリッと迫力があり、
どちらも見た瞬間に「るろおさんだ!」と思える個性が滲んでて。
大好きです。
06くらいから変わってったイマドキな絵柄も、もちろん好きですが…、
01~05、特に02の挿絵を見ると嬉しくなります。



相変わらずのクオリティですが、以上で02のレビューを終わります(^-^*
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