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2017.06.20 (Tue)

ありがとう。。。


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中学生の頃、友人に貸してもらって初めて“ライトノベル”というものを知った。
ある日、借りたうちの一冊をぺらりと開いたら、目に飛び込んできた台詞があった。

「生きてさえいれば、いつかなんとかなるんじゃないかと思ったんだ」

私は「生きていたって、良いことなんて何もないよ」と思った。

乾いた気持ちで読み始めた。
主人公やヒロインのキャラ、舞台設定はまぁまぁ面白かった。
話が進むにつれて、サブヒロインに共感していった。
星の数ほどの本や漫画やアニメや映画を見てきたけど、
これほど共感できる子はいなかった。
そして、クライマックスが近づいて、遂にその子は言ったんだ。
「生きていたって、良いことなんて何もないわ」と。

鮮烈だった。世界の色が変わった。
もう二度とこんな体験はできないだろうと思った。
今となっては、あんな風にキャラに入れ込むような本の読み方はしないから、
当時の予感は正しかった。
人生最初で最後の、最高の衝撃だった。

だから彼女が死んだとき、主人公とヒロインに夢を託して死んだとき、
私は心に決めたんだ。
彼女の夢の続きを見届けようと。
この作品が完結するまで、最後まで追いかけ続けようと。

弱小レーベルのマイナー作品として、未完で終わることがないように。
作者にとって不本意な結末を迎えてしまわないように。
できることなんて何もないけど、愛を示すことはできると思った。
ただがむしゃらに愛していた。
どうせなら世界一のファンになろうと思った。
ただそれだけだったんだ。

それだけの情熱が、私の人生を最も豊かにしてくれた。
私が愛する人との出逢いをもたらしてくれたのも。
私にやりがいのある仕事を与えてくれたのも。
学歴や家柄や資格や経歴ではなくて。
情熱を傾けた日々、私が「風琳珂」として過ごした十余年に培ったすべて。

作者さまだって意図していなかったでしょう。
私にも訳がわからないよ。
物語ってすばらしいなぁ。

私はこれから何年経っても、
何十年経っても、
「ライトノベル」という単語すら発音できないような、
かなしいくらいしわしわのおばあちゃんになっても、
きっとあなたをこう呼ぶでしょう。

我が麗しの利菜嬢。
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